2013年の茶類全体のランキング
いままで、緑茶、紅茶、ほかの茶葉、そして茶飲料と地域別のランキングをご紹介してきました。
今回はそれをすべて合わせた『お茶全体のランキング』をご紹介します。
これで『本当のお茶の地域』がわかります。
どこでどれだけお茶が購入されて根付いているのかというのがわかると思います。
この大まかの統計を見たうえで、さらに個々の細かいジャンル別のランキングを見る事で、どこの地域がどういう傾向があるのか客観的にわかっていただけると思います。
お茶は日本の食文化に根付いた大切なものです。
このデータの中に、私たち国産紅茶の普及を目指す人たちがどのように浸透させていこうと考えるか、大変重要なデータになります。
人の口は一つしかありませんが、生活を豊かにする選択肢として国産紅茶を加えたい、そういう希望をもってこのランキングを考えていきたいと思います。
茶類全体の支出金額
≪支出金額≫
静岡市 :17,286
川崎市 :16,851
千葉市 :16,271
東京都区部:16,233
宇都宮市 :16,109
佐賀市 :15,207
横浜市 :15,091
相模原市 :14,950
水戸市 :14,880
さいたま市:14,656
仙台市 :14,302
北九州市 :13,989
浜松市 :13,858
大分市 :13,814
前橋市 :13,456
長崎市 :13,286
名古屋市 :13,150
鹿児島市 :12,981
甲府市 :12,903
(単位:円)
お茶を多く消費されている地域は、主に茶を生産しているもしくは近隣地域(静岡市、佐賀市、相模原市、さいたま市、浜松市、大分市、長崎市、鹿児島市)や人口の多い地域(千葉市、東京都区部、横浜市、北九州市)があげられます。お茶の生産と消費は、製造と人口に影響されるといってもいいと思いますが、ただ、人口の多い地域の中で西日本が入ってないのが気になります。
これは、西日本の人口の多い地域が必ずしも多くのお茶を消費する地域ではないという事なのかもしれません。
そういう意味で、地域による食文化の差が出ていると思います。
≪少ない順≫
高知市 :7,646
松山市 :7,694
鳥取市 :8,192
岡山市 :8,225
福井市 :8,945
和歌山市 :9,178
徳島市 :9,349
高松市 :9,459
大阪市 :9,908
広島市 :9,924
(単位:円)
少ない地域は、隣接地域にお茶の産地が見受けられません。
ただ、少ないですが作っている地域が近くにある事はあります。
ただ、大阪市や広島市など人口の多い都市がこの下位に入っているという事は、西日本の人口の多い地域は必ずしもお茶を好んで飲むという文化ではないという事が言えるのではないでしょうか。
まとめ
全体を見てみて思う事は、お茶の消費は緑茶であれ紅茶であれ『東高西低』の傾向にあります。
その他の茶葉に関してはその限りではないように見えます。
日本において、お茶を広く多く飲んでもらうには、この『東高西低』の差をどう埋めるかと各地域の『他の茶葉』がどういう特徴のお茶なのかを考える必要があるのかもしれません。
お茶は主役ではなく、あくまでも脇役です。
主役を引き立てるための名脇役としての能力をどうしたらいかんなく発揮できるか、各々の食生活を見ながらそれに最適化されたお茶をあてがっていく努力が必要なのかもしれません。
『お茶はただお茶として作るだけでは誰にも飲まれない』
という現代の傾向を、今一度しっかりと認識して選んで勧めていく必要があるのではないでしょうか。