減りも増えもしない緑茶の全体的な消費量
緑茶の需要量変わらず:中日新聞
JA静岡経済連茶業部の平野久部長は、総務省の家計調査や飲料メーカーの資料などを基に、緑茶の需要量はここ20年変動していないと分析した。
1990年の家庭(農林漁家世帯を除く2人以上の世帯)の緑茶購入量は1237グラム。缶入りやペットボトル緑茶飲料に使われる茶葉の換算量は70グラムで、合計すると1307グラムとなる。
2012年の同様調査では、緑茶購入量は889グラム、ペットボトル緑茶などの茶葉換算量は400グラム。合計すると1289グラムになり、90年と大差ない。
(リンク先より引用)
茶葉の総量は変化なくとも、細る『茶葉のお茶』
『茶葉が消費されず、ペットボトルのお茶をお茶と思われている』
という言葉を茶生産地に行くとよく聞く機会があります。
実際に、今コンビニの前で野外出店をしているのですが、緑茶飲料のペットボトルおよび紙パックを買っている客数はずいぶん多いです。
実際に話をしてみると、『茶葉は難しい』というセリフをよく聞き、実際に淹れたことはあるのかと聞くと、ほとんどの人は無いと答えています。
提供している紅茶を『これはどう淹れればいいですか』と聞かれることも多く、急須やティーポットを使って・・・と話を始めると、ずいぶん多くの人たちが持っていないという応えをします。
元は持っていたのか、元々持っていなかったのかそれはわかりませんが、持っている人の割合の方が低いのではないかという実感もありました。
それよりも、コーヒーメーカーを持っている人が多いという事はわかりました。
それが京都です。
『茶葉を使ってもらうには、まず、急須を持ってもらわないといけない』
という話をよくします。
入り口が、『この急須を持ちたい』と思ってもらうか、『生活に急須のあるスタイルがかっこいい』など良い印象の持てるお茶の生活をイメージしてもらうのもいいのかもしれません。
ただ、言える事は、今のお茶の立ち位置は『食べ物を流し込むための液体』でしかありません。
これは食事の作法の話もあるのかもしれませんが、もしかしたら『食べ物を液体で流し込まない』『食べ物は少しづつよく噛んで食べる』というスタイルを復活させることができれば、『食後においしいお茶を飲む』という文化も復活できるのではないかと、別の切り口から考えてもいいのかもしれません。