今年は関東を中心に大雪
先日、山梨県甲府で最大積雪63cmをはじめとする50cm以上の積雪を記録し、至る所で交通障害を起こした大雪がありました。
雪とお茶は、いわば仇敵と言える関係です。
雪がもたらす『雪害』で、多くもの茶園が、大幅な減産をせざる得られない状況に追い込まれてきました。
今回は、全国的に多くの積雪が報告されましたので、ここでまとめておきたいと思います。
関東の茶園では
積雪の様子
関東では、先ほどの甲府市が最大63cmをはじめ、ライフラインの麻痺に至るほどの積雪があり、取材させていただいた茶園さんの所でも深い積雪がありました。
40~60cmの積雪があり、場所によってはもっと積もっていたそうです。
この地でのここまでの積雪は珍しいとのこと。
あまりにも雪が積もりすぎて、手摘み用の棚が壊れてしまったそうです。
茶の木への影響予想
雪が深く現状把握がこの時点ではまだできてませんでしたが、
枝折れや株割れなどあると想定されています。
中部の茶園では
積雪の様子
中部の茶園さんでは、この方が住まわれている山間の街も積雪で通行止めの道路が続出し、峠越えの道は壊滅状態になったそうです。
ですが、この方の地域の孤立は免れ、幸いにも雪ではなく、雨だったそうです。
春に向けての祈願祭も無事行う事が出来たそうですが、周囲は依然として雪景色だそうです。
茶の木への影響予想
積雪が見られなかったので、被害は今の所ないそうです。
このまま、無事に摘採期を迎えることを願うばかりと言う事です。
近畿の茶園では
積雪の様子
雪が多く残り、茶畑までたどり着けない状況。
積もった雪が凍り付いて、歩くことが困難な状態です。
茶の木への影響予想
重みで茶株が割れて曲がってしまったり、雪が残っていることで葉が焼けてしまったりすることが考えられます。
ただ、まだどういった被害があるかまでは完全に把握していません。
こういう状況を想定して、秋と春の2回整枝するように対策をとっています。
九州の茶園では
積雪の様子
例年と比較して、多くの積雪があった様子。
2月14日に積もった雪が、溶けきらぬうちに17日に再度積雪。
茶畑に入れないかと思う状態があったようです。
茶の木への影響予想
紅茶品種の茶の木が数本枯れましたが、
雪の重みで、茶園の形が少し曲がった程度の被害だったそうです。
この茶園は、新しく苗を植えて拡充した矢先なので、これからの成長が少し心配があるそうです。
まとめ
全国的に色々な被害を農作物および日本の経済活動に与えた今回の大雪。
お茶に与える影響も甚大ですが、各茶園さんも自分で出来る範囲の対策は、講じている様子です。
雪害での、茶の木への影響はまだまだこれからですが、去年は冷害で収穫が遅れた経緯もありますので、今年は無事に収穫できるよう願うばかりです。
国産紅茶的には、1番茶は紅茶のウエイトよりも、緑茶のウエイトの方が重い季節ですので、茶農家さんの経済的な安定のためにも、無事に1番茶の流通が行われ、心置きなく紅茶の製造に取り掛かれるよう願うばかりです。