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2013年の緑茶の購入ランキング

先ほどの記事は『2011~2013年の飲物の地域別ランキング』でしたが、ここからは2013年だけに絞りお茶の地域別ランキングを紹介していこうと思います。
このランキングは毎年変動するものなので、その時々の数字を見ていることは、その年この地域でどういう興味があったのかという傾向を調べるのにはちょうどいい数字になります。
緑茶

緑茶への支出金額

≪支出金額≫
静岡市  :11,280
佐賀市  :7,722
浜松市  :6,758
北九州市 :6,459
奈良市  :5,905
熊本市  :5,812
千葉市  :5,807
長崎市  :5,792
宇都宮市 :5,678
横浜市  :5,644
鹿児島市 :5,565
大分市  :5,391
東京都区部:5,387
川崎市  :5,287
水戸市  :5,164
仙台市  :5,131
松江市  :5,025
相模原市 :4,976
堺市   :4,747
(単位:円)
2011~2013のランキングを見てもお分かりのように、1位は静岡市です。
他の追随を許さない圧倒的独走です。
2位以下で注目するべきは、浜松市が3位で佐賀市が2位という点です。
そして、金額ベースでみると、八女茶を同県に有する北九州市、宇治茶の生産地域にして大和茶を展開する奈良市、お茶の産地である熊本市、千葉市、鹿児島市も上位に食い込んでいます。
2011~2013年の統計と同じようにお茶には初めに『地産地消』という傾向が色濃く出ています。
その次に、人口の多い地域での消費が続くようです。
ただ、金額だけ見ても、果たして何が売れているのかどうかというのは、比較しづらいものがあります。
以下のランキングも参考にしていただければと思います。

緑茶の購入量

≪購入数量≫
静岡市  :2,352
奈良市  :2,301
堺市   :1,523
浜松市  :1,430
京都市  :1,384
熊本市  :1,374
福井市  :1,313
北九州市 :1,262
横浜市  :1,227
松江市  :1,213
大津市  :1,179
津市   :1,161
仙台市  :1,135
広島市  :1,097
富山市  :1,064
宇都宮市 :1,062
千葉市  :1,048
佐賀市  :1,032
甲府市  :1,019
(単位:g)
購入量ランキングでも静岡市は変わらずトップです。
ここで、関西の奈良市、堺市、京都市がランキングを上げてきました。
購入金額に対して数量が多いという事は、『単価の安いお茶を飲んでいる』という事が言えます。
例えば番茶やほうじ茶などが当てはまります。
裏を返せば、生活に根付いたお茶を持っている生活文化だという事もできます。
特に福井市あたりはさらにその傾向が顕著です。
お茶ひとつとっても、どういう点に着目をしているかという事がわかる結果になります。

緑茶の平均購入価格

≪平均価格≫
佐賀市  :748.00
川崎市  :717.89
山口市  :681.71
長崎市  :681.12
福島市  :678.22
長野市  :644.70
東京都区部:638.84
相模原市 :634.23
福岡市  :620.45
水戸市  :615.28
山形市  :614.82
さいたま市:607.23
青森市  :599.87
宮崎市  :564.80
鹿児島市 :555.46
千葉市  :554.09
前橋市  :539.77
宇都宮市 :534.93
盛岡市  :534.31
(単位:円)
先ほどの、支出金額・購入数量を比較していただいた上で、
この平均価格を見ていただくとより地域性がわかりやすいと思います。
佐賀市は、支出金額も購入巣も平均価格も高めで、ここでは高いお茶を好んで飲まれるという傾向が読まれます。
佐賀県の嬉野茶の単価がこのくらいなのでしょうか。
他の地域で、例えば山口市などは単価だけ突出して高い傾向があります。
お客様用のおもてなし茶として良い高いお茶を買われるのではないかと推察できます。
似た傾向は福島市、長野市、山形市、青森市でも読み取られます。

ちなみに、このランキングを平均価格が低い順から表示しますとこうなります。
高知市  :196.46
福井市  :207.65
奈良市  :256.58
鳥取市  :269.45
広島市  :273.78
和歌山市 :305.50
大津市  :306.96
富山市  :310.82
堺市   :311.72
京都市  :318.38
(単位:円)
この中で購入数量が日本平均約900gを下回っているのは、高知市、鳥取市、和歌山市だけです。
奈良市に至っては、2.3kgお茶を飲まれていて、トップの静岡市を肉薄しています。
この傾向からも言える事は、購入単価が安い地域の多くは、普段用のお手頃なお茶を確保しており、それを生活の一部に取り込んでいるという事です。
お茶の平均単価を見ても、県民性を見て取れるところが面白い点です。

まとめ

2013年のランキングで『お茶帝国静岡』を奈良市が肉薄しているという事実を知ることができました。
ちなみに、静岡市、奈良市両市の消費量の2.3kgという量は、世界で比較しますと、紅茶文化の代名詞と言われるイギリス・アイルランドを引き離し世界2位の位置にいます。
(トルコ6.9ポンド、アイルランド4.8ポンド、イギリス4.2ポンド:静岡・奈良5ポンド)
ただ、静岡市と奈良市は同じような飲み方をしているかというとそうでもなく、平均価格は2倍近く違いますし、普段から飲むお茶もずいぶん違うでしょう。
ただ単に金に厳しいからとかではなく、その風土生活に合わせた結果が、このお茶のランキングの結果なんだと思っています。

この調子で、日本のどこかの地域が、『世界トップのお茶の消費地』になる事を僕は願ってやみません。

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