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※紅茶の話ではなくてすみません。まあ、大体ここのネタは紅茶じゃないことが多いですが

お茶は『甘い』が良い?『甘くない』がいい?

お茶はどう飲まれているのか

甘くない日本のお茶にガッカリ:livedoornews・カルチャージン

『お茶に砂糖を入れるか入れないか』というのは、ミルクを先に入れるか後に入れるかぐらい長い歴史を持っているネタでして、ヨーロッパでは昔、お茶は高級品で茶葉と砂糖をたっぷり入れた飲物が富の象徴と扱われ、両方とも植民地開発の結果安価になったため、庶民でもそのまま飲まれた形になります。
対して、アジアではお茶を煮出すもしくは静置抽出をして、なにも足さずに飲むという『清飲法』というのがあります。
結果として、色々足す紅茶などは渋みも香りも強いものが好まれるようになり、清飲法の地域では香りに特化したり、栽培時のアミノ酸含有量を増やし甘くする方法がとられてきました。

明治期のお茶の輸出期にもこの事は議論され、欧米視察をしてきた一団は、紅茶や緑茶にたくさん砂糖を入れて飲む光景を目撃し、それをまねようとしたが、国内にいる人たちは何かを足す事そのものに拒否感をみせ、日本での飲み方をそのまま製品輸出につなげようとしました。
結果として、世界では『日本の紅茶』というブランドは確立できず、ブレンドをするための一つの要素としての紅茶・緑茶としての位置づけでしかなく、今に至ります。
(現在は、動画や日本食の広まりに伴い『日本のスタイルを受け入れる』土壌ができつつあるらしく、日本から茶器を輸入して清飲法で飲まれる方も増えているそうです)

『お茶に砂糖を入れる』という常識の地域

それでも、日本以外では基本的には『お茶は砂糖が入った甘い飲み物』というものらしく、日本でお茶ですと言って飲むときには『日本のお茶は完全に違う飲み物』という認識があるそうです。
そういう認識の中、長い旅行中、慣れ親しんだ甘いお茶を飲みたくなるというのは、日本人が海外旅行に行ったときにふと日本での味を思い出すのと同じようにあり得る話だと思います。
その対策としては、砂糖を持ち歩くという事をこの記事は提示しています。
個人的意見としては、甘い飲み物はお茶じゃなくてもいいじゃないか、とか思ってしまうわけですけどね。
(コーラでも何でもあるわけですし)

『甘くないお茶が恋しい』人達

対して、日本に来るたびに『甘くないお茶を探す』という人も確実にいらっしゃいます。

日本名物:中国嫁日記

作者の嫁様(中国人:現在、夫婦ともに中国に在住)が日本に来るたびに、甘くないお茶を探すそうです。
上記の流れていくと『中国も甘くないお茶じゃないの?』と思われるかもしれませんが、現地に行かれたから聞いた話の多くは『砂糖入りのお茶が大半』という事です。
つまり、向こうでの、自分で淹れるお茶じゃない限り、甘いお茶を自動的に選択せざる得られない環境下にあるという事です。
日本で甘くない烏龍茶(サントリーなど)を見つけると、『日本に来た~』という認識のもと買ってしまうそうです。
前に香港・マカオに行ったときに、その甘いお茶とやらを買ってみればよかったと軽く後悔しています。

食文化・味覚も『我は我、人は人、されど仲良し』がベスト

甘いお茶と甘くないお茶、どちらもあっていいと思います。
それぞれ好きな人もいますし、それが自身の味という認識の基本であるなら、否定はできないでしょう。
望ましいのは、どちらかに偏らず、両方とも選択できる環境が整っていることでしょう。
人の嗜好は思ったよりも容易に変わります。
それが砂糖ひとつで幅が広がるなら、手に届く環境にあってもいいなと思います。

≪追伸≫
ただ、僕は抹茶に砂糖を入れても、煎茶に砂糖は入れません。

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